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NBIと日本リリーが「ニジケンProject」発足 二次検査受診で早期診断・治療を後押し

公開日時 2023/10/31 04:50
日本ベーリンガーインゲルハイム(NBI)と日本イーライリリーは、二次検査の受診率向上に取り組もうと「ニジケンProject」を10月17日、発足させた。発足記者発表会で公表した実態調査によると、健康診断で心臓、腎臓、代謝機能について、異常所見が指摘されたにもかかわらず、未受診だった割合が4割だったと発表。一方で、すでに糖尿病など心腎代謝疾患で通院中の患者の9割が「二次検査が治療のきっかけになった」と回答したことなどを報告した。プロジェクトの発足で、二次検査の受診率を向上させ、早期診断・治療につなげたい狙いがある。

◎二次検査未受診「緊急性/必要性感じない」3割

NBIとイーライリリーの実態調査は今年7月、心腎代謝にかかわる検査で異常所見があった40~60代の男女4700人を対象に実施。その結果、心臓病や腎臓病、糖尿病にかかわる検査項目で異常所見がありながら、二次検査を未受診とした人は38.2%に上った。未受診の理由は「現時点での緊急性/必要性を感じないから」(検査別4項目平均32.6%)▽「自覚症状がないから」(同23%)▽「面倒だから」(同15%)―などが並んだ。

◎監修医師「心腎代謝連関の認知向上で受診促進」

一方で、異常所見があった場合に二次検査を受けることが重要とした人は8割超に上った。心腎代謝の機能は相互に関連し、放置した場合には将来的に合併症を引き起こす可能性もある。異常所見を放置した人のうち、39.5%は合併症のリスクを知っていれば受診すると答えた。

実態調査を監修した横浜市立大大学院医学研究科の寺内康夫教授は「二次検査の重要性が認識されながら、受診せずに放置している人が多い。合併症に関する知識の有無で受診につながる可能性が示され、心腎代謝連関について認知を高めていくことが二次検査の受診促進への一つの要素になる」と分析した。

◎行動科学の手法「ナッジ」活用し実証研究も計画

「ニジケンProject」では二次検査の受診促進に向けて実証研究に取り組む計画。自発的により良い行動や選択を促す行動科学の手法「ナッジ理論」を用いて、二次検査受診を促す通知書の開発などを掲げるが、具体的な研究内容や時期、規模は「検討中」としている。
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