日医工は５月12日、大規模買付行為に対する買収防衛策を廃止すると発表した。６月18日に開催予定の定時株主総会が有効期限とされている。これを前に、同プランを継続せずに廃止することを決めた。

2008年２月28日に開かれた定時株主総会で承認されて以降、同プランは継続されてきた。なお、同社は「プラン廃止後も引き続き、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を確保・向上させるため、当社株式の大規模買付行為の提案があった場合には株主の皆様がご判断されるために必要な情報を取集し、適時適切な情報を開示し、株主の皆様がご検討されるための時間の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関連法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じる」としている。

◎メドピアとの共同事業　「kakari for clinic」で業務提携

また、同社はメドピア（本社：東京都）との共同事業として患者とクリニックをつなぐ、かかりつけクリニック支援サービス「kakari for clinic」の業務提携、共同事業を推進することを目的とした合弁会社を9月に設立することに合意したことも発表した。

“kakari for clinic”は、①クリニックPR、②診断予約、③チャット―の機能を搭載。かかりつけ医と患者とのコミュニケーションを円滑にすることで、かかりつけ医を支援することができるとしている。サービスは９月の提供を予定しており、オンライン診療などの機能も順次拡大する予定という。

同社は第8次中期経営計画「NEXUS∞」（ネクサスエイト）で基本戦略の一つとして、「事業領域のさらなる深化／進化」を掲げており、提携もこの一環。メドピアとの戦略提携を通じ、患者や患者家族の行動変容に対応した新たなビジネスモデル創造を目的としているという。