アステラス 抗体薬物複合体エンホルツマブベドチンとキイトルーダ併用で米メルクと提携
公開日時 2019/12/05 04:50
アステラス製薬と米シアトル・ジェネティクス社は12月3日、共同開発している抗体薬物複合体(ADC)のエンホルツマブ ベドチンと米メルクの抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)との併用療法を評価するため、米メルクと提携契約を締結したと発表した。この併用療法は未治療の転移性尿路上皮がんに関するもの。
3社は契約に基づき、シアトル・ジェネティクス社が実施するグローバル申請を目的とした国際共同フェーズ3試験に、資金の拠出などで協働する。同試験は2020年前半に開始する予定で、日本も参加予定。
エンホルツマブ ベドチンは、ほぼ全ての尿路上皮がん細胞に発現し、細胞間の接着に関連するタンパク質であるネクチン-4を標的とするファーストインクラスのADC。日本では、白金製剤及び抗PD-1抗体薬/抗PD-L1抗体薬による治療歴がある転移性尿路上皮がんに対するフェーズ3試験(EV-301試験)が最も進んでいる。
米国では19年7月に、抗PD-1抗体薬または抗PD-L1抗体薬による治療歴があり、かつ、術前または術後の補助化学療法として、あるいは局所進行または転移した状態において白金製剤による治療歴がある、局所進行性または転移性の尿路上皮がんの適応で承認申請した。米FDAによる審査終了目標日は20年3月15日となっている。