日本感染症学会など3学会 合成抗菌剤リネゾリド製剤の適正使用呼びかけ 耐性菌防止で
公開日時 2015/08/06 03:52
日本感染症学会、日本化学療法学会、日本臨床微生物学会は、MRSA、VRE感染症に用いる合成抗菌剤リネゾリド製剤について、薬剤耐性菌の出現と蔓延を防ぐため、会員に対し適正使用の呼びかけている。同剤にはファイザーのザイボックス注射液、同錠があるが、6月にジェネリック(GE、後発品)がMeijiSeikaファルマから販売された(GE適応はVRE感染症のみ)。3学会は「後発品の臨床使用開始は時に当該薬剤の頻用の一因となることがある」と指摘し、厚生労働省からの依頼もあって、適正使用の啓発・推進活動に取り組むことになったとしている。
3学会は、同製剤を扱うファイザー、MeijiSeikaファルマの協力を得てリネゾリド適正使用推進委員会を設置。7月29日までに各学会のホームページに掲載された「適用使用に関するお願い」では、原因菌の同定、感受性の確認、適応症・適応菌種を遵守し、漫然と使用しないなどの注意を記載し、慎重な薬剤選択と使用を呼びかけている。また同委は、MRSA、VREの感受性サーベイランス、リネゾリドの使用量調査などを始めるという。