共和薬品と吉富薬品 双極性障害薬ビプレッソ徐放錠でコ・プロ
公開日時 2019/02/21 03:50
共和薬品工業と田辺三菱製薬は2月20日、共和薬品が販売する双極性障害のうつ症状に用いるビプレッソ徐放錠(一般名:クエチアピンフマル酸塩)について、田辺三菱の子会社・吉富薬品と3月4日からコ・プロモーションを始めると発表した。同剤は、医療上の必要性が高いとして厚労省から開発要請されて開発された経緯があり、精神科領域に強い両社が協力することで、同剤を用いた治療の普及を加速する考え。吉富としても治療提案の幅が広がる。
同剤は、アステラス製薬が製造販売承認を持ち、共和薬品が2017年10月から独占販売している。コ・プロは、共和薬品のMR約100人、吉富薬品のMR約170人の全員で展開する。両社は、現場で各々が協力し、意見交換しながら、最適なプロモーションを行うとしている。同剤の売上高は非開示で、コ・プロにより販売拡大を見込むが、目標も開示していない。
この薬剤は、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の検討を経て、同省から開発要請を受けたアステラスが開発、17年7月に承認された。成分は、アステラスの非定型抗精神病薬で統合失調症に用いるセロクエルと同じだが、適応症、用法・用量が異なるため別名称で承認を取得した。