アステラス 運動支援アプリを開発へ バンダイナムコと共同で
公開日時 2018/10/24 03:51
アステラス製薬は10月23日、生活習慣病の予防などに用いる運動支援アプリの共同開発契約をバンダイナムコエンターテイメントと締結したと発表した。アステラスは「RX+事業」と称し、新薬の研究開発・製造販売のみならず、医療用薬事業で培ってきた強みと異分野の技術・知見を融合して、予防から疾病予後管理までを含むヘルスケアソリューションを創出、事業化する戦略を進めており、その一環。同事業の具体的な取り組みを開示するのは今回が初めて。ウェアラブル端末に連動して使用するタイプを想定し、2020年の実用化を目指す。
アステラスによると、健康寿命の延伸や医療費の増加抑制が重要な社会課題となり、継続的な運動が生活習慣病の発症や重症化の予防策として重要視されているものの、科学的根拠のある運動プログラムは示されていない。そこで、アステラスが運動プログラムを立案し、アプリ内のコンテンツやソフトウェアの企画・開発はバンダイナムコが行う。
2019年には臨床研究用のアプリを開発、実用化は20年を目指すが、アプリの配信をどちらが行い、このサービスの投資や事業規の規模、販路や対象については開示してない。プログラムの医療機器としての承認も視野に検討するとしている。
効果のある運動を継続的に行えるようにするため、運動プログラムでは科学的根拠を重視し、バンダイナムコのゲーム開発のノウハウを活かして、楽しみながらできる内容を検討する。アプリは、3Dで体の動きと連動して自身の運動を視覚的に示せる技術(3Dモーション認識技術)を持つMoff社(東京都千代田区)のウェアラブル端末「Moff Band」に搭載して使うことを想定する。両社は今後、Moff社と開発業務委託契約を締結する予定にしている。
バンダイナムコは、ヘルスケア領域に新規事業として挑戦しており、Moff社も自社の技術・プログラムについて介護やリハビリ、ヘルスケア領域での展開を強めている。