薬食審 2月2日に第二部会 先駆け指定の塩野義の経口インフルエンザ薬などの承認を審議
公開日時 2018/01/22 03:51
厚労省は、2月2日に新薬の承認の可否などを検討する薬食審・医薬品第二部会を開催する。この日は新薬2製品を審議し、先駆け審査指定品目で塩野義製薬が承認申請したインフルエンザ治療薬ゾフルーザ錠を取り上げる。先駆け指定品目で医薬品が医薬品部会で審議されるのは初めて。
【審議予定品目】(カッコ内は一般名と申請企業名)
▽ゾフルーザ錠10mg、同20mg(バロキサビル マルボキシル、塩野義製薬):A型またはB型インフルエンザウイルス感染症を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。
同剤は一定要件を満たす革新的新薬として厚労省から2015年10月に、先駆け審査指定制度の対象品目に指定されている。経口による1回のみの錠剤の服用で治療が完結するとされる。17年10月25日に承認申請された。同省担当官は、インフルエンザ治療薬で先駆け指定ということで審査を早めたといい、これが部会で承認して差し支えないとの結論になれば、通常なら3月の承認となるが、同剤の承認時期については先駆け指定であることなども踏まえ検討するとしている。
▽オレンシア点滴静注用250mg(アバタセプト(遺伝子組換え)、ブリストル・マイヤーズ スクイブ):若年性特発性関節炎を追加する新効能・新用量医薬品。
【報告予定品目】(カッコ内は一般名と申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器の審査段階で承認しても差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。
▽ミティキュアダニ舌下錠3300JAU、同10000JAU(鳥居薬品):ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎に対する減感作療法に小児の用法・用量を追加する新用量医薬品。
▽アシテアダニ舌下錠100単位(IR)、同300単位(IR) (塩野義製薬):ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎に対する減感作療法に小児の用法・用量を追加する新用量医薬品。
▽ハーボニー配合錠(レジパスビル アセトン付加物/ソホスブビル、ギリアド・サイエンシズ):セログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善を追加する新効能医薬品。
▽トラスツズマブBS点滴静注用60mg「NK」、同150mg「NK」(トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続1]、日本化薬)
▽トラスツズマブBS点滴静注用60mg「CTH」、同150mg「CTH」(トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続1]、セルトリオン)
:HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃がんを対象疾患とするバイオ後続品。承認されれば、ハーセプチンの初めてバイオ後続品となる。
▽ザイティガ錠250mg(アビラテロン酢酸エステル、ヤンセンファーマ):内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺がんを追加する新効能医薬品。優先審査。
▽FDGスキャン注(フルデオキシグルコース(18F)、日本メジフィジックス):大型血管炎の診断における炎症部位の可視化を追加する新効能医薬品。同剤は、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で適応症の追加について公知申請が妥当と判断され、17年9月の医薬品第二部会で公知申請することが了承されていた。