協和キリン リツキサンのバイオ後続品を18日に発売
公開日時 2018/01/18 03:51
協和発酵キリンは1月17日、CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫などに用いるリツキシマブBS点滴静注「KHK」を18日に発売すると発表した。先行品は中外製薬が販売するリツキサンで、同剤では初のバイオ後続品。効能・効果は▽CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫▽免疫抑制状態下のCD20陽性のB細胞性リンパ増殖性疾患▽ヴェゲナ肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎。
製造販売はサンドで、契約により協和発酵キリンが販売、マーケティング活動を行うことになった。薬価(1バイアル)は100mgが2万4930円、500mgが12万2143円。
同剤を巡っては17年12月、米ジェネンテック社が、リツキサンの用途特許を侵害しているとして、バイオ後続品の製造販売者であるサンドと販売者である協和発酵キリンに対し、販売等の差し止めを求め東京地裁に提訴。国内の独占的販売権者の全薬工業、共同販売権者の中外製薬も参加している。
提訴されている中での販売開始について協和発酵キリンのコーポレートコミュニケーション部は、「提訴のことも踏まえた上で予定どおり販売する判断をした。安定供給に影響はないと考えている」としている。
また17日、先行品のリツキサンは4月の薬価改定における市場拡大再算定の対象品目になり、バイオ後続品も併せて再算定され、薬価が引き下げられることになった。この時期に販売開始することについて同社コーポレートコミュニケーション部は、「社会課題である医療費の抑制と、より多くの患者に安価な製品を届けることは弊社の方針であり、今回の薬価の引き下げも踏まえて、多くの患者に貢献できると判断した」としている。