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【World Topics】嗜好用マリファナ解禁

公開日時 2018/01/15 03:50

2018年1月1日、カリフォルニア州を含む7州で、あらたに娯楽目的(recreational use)で使う嗜好用マリファナ(大麻)の販売・使用が合法化され(立法は先の大統領選挙の際の住民投票で決まっていたもの)、すでに2014年から販売を開始しているコロラド州を含め、全米8州で娯楽目的のマリファナの使用が合法となった。が、栽培や販売にはいずれも州の認可が必要だ。また当然ではあるが、合法となっている州で購入したマリファナであっても、それを所持して合法化されていない州を通過することはできない。

カリフォルニア州では、嗜好用マリファナの使用は21歳以上の成人に認められる。身分証明書を提示して販売店で購入できるほか、自宅で栽培(6株までの制限付き)でき、また1 オンス(約28.35グラム)までは自宅に保管してもよいとされている。

医療用目的(medical use)での使用は、1996年にカリフォルニア州で最初に合法化されたのを皮切りに、すでに全米 29州で認められている。医療用にマリファナが処方されるのは、たとえばカリフォルニア州の場合、末期ガンの疼痛、重症の偏頭痛や関節痛、軽度のうつ、などが対象で、購入には、医師からの処方証明書と身分証明書が必要であった。

世論調査でのマリファナ支持率は1999年の73%から、2017年には93%へと上昇。支持率も使用率も20代から30代半ばのいわゆるミレニアル世代で高いことから、今後もマリファナを解禁する州は増加していくとみられる。

だが、米国連邦法では マリファナは依然としてLSDやヘロインと並ぶ「違法ドラッグ」であり、取締りの対象である。州と連邦はマリファナの解禁をめぐって争ってきたが、最高裁は「関連行政機関に判断を委ねる」として、明確な裁定を下していない。一方、州は「違憲判決が出るまでは州法が有効」という姿勢を貫いている。

マリファナはビッグビジネスだ。ビール$100B、タバコ$90B、ワイン$40Bと言われる米国の嗜好品市場でマリファナは当面 $50Bと見込まれている。合法化した州はマリファナの栽培や販売の認可に伴うライセンス収入や税収で潤う。コロラド州では娯楽用解禁の2014年には約$3.5Mであったが、すでに年間$100Mを超える収入源となっている。カリフォルニア州は嗜好用マリファナの販売開始で2019年までにはおよそ$5B の年収となると見込んでいる。(医療ジャーナリスト 西村由美子)

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