CSLベーリング 営業所長の機能強化 営業の専門性とコーチング力の向上狙い
公開日時 2017/06/07 03:51
CSLベーリング日本法人のジャン・マルク モランジュ社長は6月6日、東京都内で行ったメディア懇親会で、営業所長の機能強化に取り組んでいることを明らかにした。同社はマーケティング、営業などの専門領域制を導入しており、マーケティング戦略を現場に合った形でMRが営業展開するには、営業所長の知識の専門性とコーチング力の強化が必要と判断。それにより営業組織改革で狙った専門性の高い営業展開につなげたい考え。
同社は営業組織について、血友病や希少疾患など専門性の高い製品が増えてくることから、全製品担当から昨年(2016年)7月に「血友病」「免疫・希少疾患」「救命救急・止血」の3つの専門領域制に改めた。マーケティング組織も同様の領域別にしたという。
モランジュ社長は、「マーケティング戦略を実行するとなると、営業の管理職が果たす役割が重要である」と述べ、所長の機能強化の必要性を指摘。所長の機能を担保するため、製品等の知識の専門性やそれを生かすセリングスキルについて社内認定を実施していることを説明した。その上で、MR同行などの機会を捉えてコーチングを的確に行える所長を育成し、マーケから一貫した専門性の高い営業展開を図る。なお、MR数、所長数は非開示。
MSLを導入 増員方針
また同社長は、MSLを導入したことを明らかにした。血友病などの専門領域で新たな治療法等についてKOLなどと対話、協力関係を構築するためだとしている。独立組織下で、血友病領域で導入を先行し、他領域でもチーム構築を進めるため「採用を強化している」という。同社によると、内部登用では薬剤師資格を持っている者を優先して検討しているほか、外部からはPh.Dなど一定の専門性を持った者の採用を検討しているという。経験あるグローバル本社のノウハウ等を生かし研修、育成を進めるとしている。人員体制等詳細は開示していない。