変形性関節症に伴う痛みで家事に支障 患者の6割超で 塩野義・日本リリー調査
公開日時 2017/04/11 03:50
塩野義製薬と日本イーライリリーはこのほど、変形性関節症患者の6割超が痛みによって家事に支障があるとの意識調査結果をまとめた。痛みが最もひどかった時の家事に支障をきたす頻度を聞いたところ、週2~3日以上との回答が7割超となり、変形性関節症に伴う痛みが日常生活に影響を及ぼしていることが浮き彫りになった。また、医師と話し合い、治療におけるゴールを設定した患者ほど、患者の治療満足度が高い傾向も確認された。
調査は全国の20歳以上の変形性関節症患者516人を対象に実施した。内訳は男性155人、女性361人。調査時期は2016年12月2日~3日。方法はインターネット調査。
全体の96.7%が変形性関節症に伴う痛みで日常生活に何らかの支障があると回答した。具体的には「立ち上がる、しゃがむなどの動作」(63.5%)、「階段の上がり下がり」(64.1%)、「正座」(60.9%)、「歩行」(55.4%)の順で多い。
普段家事をしていると回答した453人に対して、変形性関節症に伴う痛みで掃除、洗濯、料理などの家事に支障があるかを聞いたところ、62.2%が「とても支障がある(あった)」「ある程度支障がある(あった)」と回答。痛みが最もひどかった時の家事への支障の頻度は、「毎日」が47.8%と最も高く、次いで「週2~3回」(23.8%)、「週1日程度」(10.4%)――だった。
また、同調査では、患者と医師間のコミュニケーションが患者の治療満足度を高める傾向も示された。医師と話し合い、治療におけるゴールを設定したと回答した患者の変形性関節症に伴う痛みに対する現在の治療状況への満足度は81.6%。一方で、治療ゴールを設定していないと回答した患者の満足度は17.2%にとどまった。患者と医師間で治療の方向性を明確にすることがポイントといえそうだ。