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高齢者糖尿病のHbA1c値 認知機能やADL、重症低血糖のリスク考慮 糖尿病学会と老年医学会

公開日時 2016/05/25 03:50

日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会は5月20日、高齢者糖尿病の血糖コントロールについて、認知機能やADL、重症低血糖のリスクなどを考慮した、新たな管理目標値を示した。中等度以上の認知症患者やインスリンやスルホニル尿素(SU)薬、グリニド薬など重症低血糖が危惧される薬剤を投与している症例では、目標値を緩めたことに加え、重症低血糖を予防する観点から目標値に下限を設けることも認めた。目標値を検討した合同委員会は、高齢者では個人差が大きいことから、状況を勘案し、目標値を個別に設定することの重要性も強調している。

従来の糖尿病管理目標値は、合併症予防の観点などからHbA1c値7.0%未満を基準に、血糖正常化を目指す際には6.0%未満、低血糖などの副作用などで治療強化が困難な場合は8.0%未満とされている。


高齢者でも、同様に合併症予防の観点から目標値はHbA1c値7.0%未満。適切な食事療法や運動療法だけで目標達成が可能な場合や、薬物療法の副作用なく目標達成が可能な場合には6.0%未満とした。一方で、中等度以上の認知症や基本的ADL(食事や排泄、移動や整容、入浴など)低下、多くの併存疾患や機能障害などで、治療の強化が難しい場合の目標値は8.0%未満とした。


◎重症低血糖きたしやすい高齢者 インスリンやSU、グリニド投与などで目標緩和も

一方で、高齢者では重症低血糖をきたしやすいことなどを考慮。インスリンやスルホニル尿素(SU)薬、グリニド薬など重症低血糖が危惧される薬剤を投与している場合には、管理目標を緩和した。


認知機能が正常でADLが自立している65~75歳のケースでは7.5%未満(下限:6.5%)、75歳以上では8.0%未満(下限:7.0%)とし、年齢により異なる目標値を定めた。


そのほか、▽軽度認知障害~軽度認知症または、手段的ADL(買い物や洗濯、掃除などの家事、金銭管理、乗り物の利用など)低下、基本的ADLは自立のケースでは8.0%未満(下限:7.0%)、▽中等度以上の認知症または、基本的ADL低下または、多くの併存疾患や機能障害を伴うケースでは8.5%未満(下限:7.5%)とした。
 

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