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UCB・テリエCEO 主力品の日本とグローバル同時承認実現は「非常に誇り」 日本は戦略的に重要

公開日時 2024/09/19 04:51
ベルギーに本社を置くUCBのジャンークリストフ・テリエCEOは9月18日に開いた来日記者会見で、今後10年間の同社の成長ドライバーとして期待を寄せる主力製品で、「初めて日本で他の地域と同じスピードで上市を達成できたことを非常に誇りに思っている」と述べた。テリエCEOは、「我々にとって日本は、米国、欧州に並び重要で、戦略的な地域だ。臨床研究を同等に進めるとことを実行している」と強調。ICHのハーモナイゼーションなどを背景に、グローバル治験に組み込むように進めてきたとして、日本市場への投資を継続する姿勢を示した。

「グローバルで見て、23年、24年は非常に重要な年で転換点を迎えることができた。今後十年間は成長を加速する段階に入っている」-。テリエCEOは自信を見せる。グローバルで今後10年の成長を牽引することが見込まれる製品として、全身型重症筋無力症治療薬・リスティーゴとジルビスク、レノックス・ガストー症候群治療薬・フィンテプラ、乾癬性関節炎治療薬・ビンゼレックスなどをあげ、「すべて日本で入手できる」と強調。グローバルと同時に承認を取得することで、「同じタイミングで患者に対し、同じアウトカムを届けることができる」と強調した。ジルビスクは日本が世界初の承認取得になるなど、これら4製品をグローバルの中で日本が最初の上市、またはほぼ同じタイミングという世界同時上市に成功したことについて「他にはないことと考えている。非常にポジティブな表れ」と意義を強調した。

◎世界同時上市へ「グローバル試験への日本人組入れが最も重要なトリガー」

世界での同時上市に向けて、「日本だけで臨床試験を実施するのではなく、グローバル試験に日本人が組み入れられるようになったことが最も重要なトリガー。それにより、日本での承認スピードを加速することができた」との見解を表明。「戦略的な製品はすべて十年ほど前から戦略的に第3相臨床試験に日本人の患者を組み入れ、できるだけ同じタイミングで日本でも申請してきた」と説明した。

2006 年9 月から2011 年6 月までユーシービージャパン代表取締役社長を務めたエマニュエル・ケイマックスCCOは、こうしたスピード向上の背景に治験環境の変化があると指摘。2010年以降、ICHのハーモナイゼーションが進んだことで、「グローバルスタディでも日本人の患者を10%、20%入れた形で運用できるようになった」と説明。グローバル試験とは別にアジア地域で臨床試験を実施するケースもこれまでは多かったが、「今はグローバルスタディになったということで、より早く薬剤を患者さんに届けることができるようになった」と話した。また、CROの能力が改善するなど、「フィジビリティが向上したため、投資もできるようになった」とも話した。

プロトコルのデザインについても、「一般的に日本の当局はフレキシビリティを増していると思う」と説明。ブリッジング試験の数や比率も減り、グローバル試験が増えていると強調した。

こうしたグローバルスタディの実現を後押しする人材の重要性にも触れ、「開発チームのクオリティも日本ではとても高い。欧米の同僚たちと協力し、一緒に仕事をしている。日本で臨床開発を行うことは非常に魅力があると考えている」と話した。
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