UCB ビンゼレックスで乾癬性関節炎など適応追加を申請
公開日時 2023/02/03 04:48
ユーシービージャパンはこのほど、ビンゼレックス皮下注160mgシリンジ、同皮下注オートインジェクター(一般名:ビメキズマブ(遺伝子組換え))について、乾癬性関節炎(PsA)、強直性脊椎炎(AS)、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎(nr-axSpA)の適応追加を一変申請したと発表した。同剤はヒト化抗ヒトIL-17A/IL-17Fモノクローナル抗体製剤で、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を効能・効果として、2022年4月から販売している。
PsAに対する承認申請は、第3相BEOPTIMAL試験とBECOMPLETE試験のデータに基づく。両試験においてビンゼレックスは、主要評価項目ならびに全ての主要な副次的評価項目を達成し、プラセボ群と比較して関節ならびに皮膚症状において臨床的に意義のある改善が示された。また、PsAに対して生物学的製剤による治療歴がない患者とTNFα阻害薬による治療で効果不十分または不耐容であった患者の間で有効性に差異はなかったとしている。
ASに対する承認申請は、BEMOBILE2試験、nr-axSpAに対する承認申請はBEMOBILE1試験のデータに基づく。両試験においてビンゼレックスは、主要評価項目ならびに全ての主要な副次的評価項目を達成し、プラセボ群と比較して、ASならびにnr-axSpAの兆候および症状において臨床的に意義のある改善が示された。
安全性については、同剤の過去の試験データと一致しており、新たな安全性シグナルは認められなかったとしている。
同剤は、炎症性サイトカインのIL-17AとIL-17Fを選択的に阻害するヒト化モノクローナルIgG1抗体。IL-17FはIL-17Aとは独立して炎症を促進する。同剤はIL-17AのみならずIL-17Fも選択的に阻害することが特長で、IL-17Aのみの阻害よりさらに大きな炎症抑制が期待されている。