CHMP 尿路上皮がん治療薬Balversaなど7品目承認勧告
公開日時 2024/07/05 04:48
欧州医薬品庁(EMA)ヒト医薬品委員会(CHMP)が6月24日~27日に開催され、Janssen-Cilag International N.V社の尿路上皮がん治療薬Balversa(エルダフィニブ)など新薬7品目について承認勧告を行った。EMAが6月28日発表した。
今回、承認勧告を受けた製品は以下の7品目。(製品名、一般名、企業名、適応症、摘要の順)
*Balversa(エルダフィニブ)3mg、4mg及び5mgフィルムコート錠。Janssen-Cilag International N.V社。FGFR(線維芽細胞増殖因子受容体)遺伝子変異を有する尿路上皮がん。同剤は、FGFRチロシンキナーゼ阻害剤である。
*Eurneffy(エピネフリン)2mg経鼻スプレー液。ARS Pharmaceuticals IRL Limited社。虫刺され、食物、医薬品および他の抗原によるアレルギー反応(アナフィラキシー)。
*Mresvia(RSウイルスmRNAワクチン)単回接種用プレフィルドシリンジ。Moderna Biotech Spain S.L社。RSウイルスが原因の下気道(LRT)感染症の予防。
*Ordspono(オドロネクスタマブ)2mg、8mgおよび320mg点滴用濃縮液。Regeneron Ireland Designated Activity Company社。濾胞性リンパ腫(FL)およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DCBLC)。同剤は、CD3およびCD20双方を標的とする二重特異性抗体製剤である。
重症症から中等症の血友病B。同療法は遺伝子治療で、CHMPは、先進医療委員会(CAT)の評価に基づき、先進医療製品の指定を受けた
*Fluenz(弱毒化インフルエンザ生ワクチン、経鼻投与)。AstraZeneca AB社。小児および18歳以下の少年におけるインフルエンザの予防。ウイルス株は、A/(H1N1)、A/(H3N2)、Bである。
*Ixchiq(チクングニア熱生ワクチン)注射用溶解液および粉末。Valneva Austria GmbH社。
18歳以上の成人におけるチクングニア熱の予防。チクングニア熱は蚊によって媒介される感染症。同剤は、EMAの迅速評価の対象となった。
*Zegalogue(ダシグルカゴン)0.6mg注射用液。Zealand Pharma A/S社。糖尿病患者における重症の低血糖症。同剤はグルカゴンのアナログ製剤であるダシグルカゴンである。
なお、今回のCHMPでは、上記のほか、Eckert & Ziegler Radiopharma GmbH社の放射性体外診断薬GalliaPharm(塩化ガリウム(68Ga)、塩化ガリウム(68Ge))が承認勧告された。