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東薬工・宮本会長 安定供給へ「現場レベルの法令遵守強化含めた活動を継続」 薬業4団体賀詞交歓会

公開日時 2024/01/10 04:52
東京医薬品工業協会(東薬工) の宮本昌志会長(協和キリン代表取締役社長)は1月9日、都内で開かれた薬業4団体による新年賀詞交歓会で挨拶し、「東薬工としても安定供給に向けて、現場レベルでの法令遵守の取り組み強化を含めた活動を継続的に行っていく」と決意を示した。宮本会長は、「医薬品の安全性や品質の確保、安定供給、コンプライアンス遵守は企業活動の基礎」と強調し、「各企業が原点に立ち戻り、取り組みを強化する」ことに加え、厚労省などへの協力を訴
えた。

医薬品の安定供給確保をめぐっては、24年度薬価制度改革では、不採算品再算定の特例的な適用がなされることとなった。一方で、23年も医薬品の品質問題が生じ、安定供給に懸念が生じる状況が続いた。10月には日本製薬団体連合会(日薬連)から加盟団体に向け、法令遵守体制の維持・向上に関する取組みについて通知が発出されている状況にある。

24年度薬価制度改革では、イノベーション評価の充実がなされたことにも触れ、「医薬品産業はイノベーションを通じて国民の健康寿命の延伸に貢献し、基幹産業として日本の経済成長を牽引する使命を担っている。この期待に応えていかなければならないと決意を新たにしている」と力を込めた。

このほか、医療DXの推進については「切れ目のないより質の高い医療の提供、医療関係者の皆様の業務効率化につながり、基礎的なデータを創薬や安全監視活動に有効利用されるようになることを期待している」と強調した。

塩崎彰久厚労大臣政務官は武見敬三厚労相の挨拶を代読し、「我が国の創薬基盤を再構築する観点から、人材、資金について国際的な連携を通じて研究から開発への橋渡しなど創薬エコシステムの活性化を図るための施策を検討している」と説明。「今後も官民一体となって革新な医薬品の開発を促進するための環境整備に取り組んでまいりたい」と呼びかけた。

賀詞交歓会は東薬工のほか、東京薬事協会、東京医薬品卸業協会、東京都家庭薬工業協同組合が主催。業界や行政の関係者約500人が参加した。この日は、薬事功労者の祝賀行事もあり、旭日中綬章を受章したノボ ノルディスク ファーマのオーレ・ムルスコウ・ベック前代表取締役社長▽旭日双光章を受章したダイトの大津賀保信代表取締役社長▽厚生労働大臣表彰を受けた大東製薬工業の福井厚義代表取締役社長―の3人が表彰された。
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