KDDIやメディセオなど6社 国内初のドローンレベル4飛行で医薬品輸送する実証実施へ 東京都で
公開日時 2023/12/11 04:52
KDDIやメディセオなど6社は12月8日、国内で初めてとなるドローンのレベル4飛行によって医薬品を輸送する実証実験を東京都で実施すると発表した。レベル4飛行は、有人地帯(市街地上空など)で操縦者が直接目視しなくてもドローンを飛行させることができるカテゴリーのこと。これまでは人のいない河川上空などを長距離飛行して医薬品を輸送するレベル3の実証実験は行われていた。6社は今回の実証実験を通じてレベル4での医薬品輸送に向けた技術面、制度面、運用面の課題を抽出し、「ドローン輸送サービスの社会実装を目指す」としている。
今回の実証実験は、東京都が公募した「ドローン物流サービスの社会実装促進に係る実証プロジェクト」に選定されたもの。代表事業者はKDDIで、メディセオ、KDDIスマートドローン、日本航空、東日本旅客鉄道、ウェザーニューズ――の6社で実施する。
実証実験では、平日日中帯の医薬品輸送サービスを想定したドローンのレベル4飛行作業を行う。場所は東京都西多摩郡檜原村で、檜原診療所と特別養護老人ホーム桧原サナホームを結ぶ有人地帯上空を含む飛行ルート(往復約4.8km)で、ドローンの自律飛行による医薬品輸送を行う。今回は第3類医薬品を実際に輸送する。将来的には医療用医薬品の輸送も見据えているという。実施予定日は、天候などによるものの、12月14日~12月20日午前11時頃~午後4時頃までで、1日最大3往復させる。
6社は、ドローンレベル4飛行による医薬品輸送を実現する意義について、「輸送遅延が致命的となる医薬品にとって、道路の渋滞時や災害時でも交通状況に左右されずに輸送することができる」などとしている。