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帝人 希少内分泌疾患のホルモン治療薬3剤の国内権利獲得 デンマークのAscendis社から

公開日時 2023/12/01 04:47
帝人は11月29日、デンマークのAscendis Pharma社との間で、希少内分泌疾患のホルモン治療薬3剤の日本における研究、開発、販売に関する独占的ライセンス契約を締結したと発表した。国内導入する3剤は、▽小児成長ホルモン分泌不全症などで国内開発中のGH受容体アゴニスト「TransCon hGH」、▽副甲状腺機能低下症を対象疾患に日本で申請準備中のPTH受容体アゴニスト「TransCon PTH」、▽海外で軟骨無形成症を対象疾患に開発中のCNP受容体アゴニスト「TransCon CNP」――となる。

契約締結により帝人はAscendis社に対し、契約一時金として7000万米ドル(約99億円)を支払うほか、開発マイルストンの達成により最大1億7500万米ドル(約247億円)、売上に応じた販売マイルストン及び売上に対するロイヤルティを支払う。帝人は今後、日本での販売に向けた国内臨床開発や承認申請を行う。

Ascendis社はデンマークのバイオ医薬品企業で、独自のTransCon技術を駆使してベスト・イン・クラスの新しい治療法を創出している。TransCon技術は、生理活性を持たないキャリアと活性型ホルモンを架橋剤を介して結合させ、不活性体として投与することで、体内で活性型ホルモンがキャリアから徐々に放出され、ホルモンの長時間作用が達成されるもの。帝人が今回導入する3剤はいずれもTransCon技術が採用されている。

TransCon hGHは、ヒト成長ホルモン(hGH)を同技術により長時間作用させる週1回の皮下注製剤。専用の電動注射デバイスで投与する。日本では小児成長ホルモン分泌不全症を対象疾患に第3相臨床試験が行われているほか、海外及び日本で成人の成長ホルモン分泌不全症で第3相試験が進められている。

TransCon PTHは、副甲状腺ホルモン(PTH)を同技術により長時間作用させる1日1回の皮下注製剤として開発されている。副甲状腺機能低下症を対象疾患に、Ascendis社にて欧州で承認取得、米国で申請中、日本で申請準備中となっている。

TransCon CNPは、C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)を同技術により長時間作用させる週1回の皮下注製剤。Ascendis社にて軟骨無形成症を対象疾患に海外で第3相試験が実施されている。

帝人は2023年度から長期ビジョンのひとつに「より支えを必要とする患者、家族、地域社会の課題を解決する会社」を掲げ、これまで培ってきた事業基盤が活用できる希少疾患・難病領域等の医薬品、医療機器、新規サービスを導入する取り組みを進めてきた。3剤の国内導入は長期ビジョンに沿うもので、国内での事業化を推進し、ヘルスケア事業の収益性の改善も期待する。


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