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武田薬品 pUL97キナーゼ阻害薬「TAK-620」 臓器移植におけるCMV感染症を対象疾患に承認申請

公開日時 2023/11/21 04:49
武田薬品は11月17日、pUL97キナーゼ阻害薬・maribavir(一般名、開発コード:TAK-620)について、臓器移植(造血幹細胞移植も含む)におけるサイトメガロウイルス感染症の治療を予定効能に承認申請したと発表した。maribavirは、経口投与可能な抗サイトメガロウイルス(CMV)化合物で、pUL97キナーゼとその天然基質を標的として阻害する最初で唯一の抗ウイルス剤。

CMV感染症は移植後の患者に最もよくみられる感染症のひとつで、移植後に感染又は再活性化すると、移植臓器の喪失などの深刻な状態になる可能性がある。

同社R&D Japanリージョンヘッドの梶井靖氏は、「移植後のCMV感染症は、移植臓器の喪失や最悪の場合は死に至ることもある疾患で、多くのアンメットニーズがある」とした上で、「maribavirは経口投与可能で患者さんの負担を軽減することが期待される。maribavirを新たな治療選択肢としてお届けできる日を心待ちにしている」とコメントした。

今回の申請は、主に日本人の造血幹細胞移植(HSCT)又は固形臓器移植(SOT)患者でCMV感染・感染症を有する患者を対象とした国内第3相非盲検試験と、HSCT又はSOT患者で既存の抗CMV治療に難治性又は抵抗性のCMV感染・感染症を有する患者を対象とした海外第3相非盲検試験に基づく。これらの試験において、臓器移植後のCMV感染症の治療薬として有効性と安全性が評価された。
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