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ゼリア新薬 23年度上期業績は海外売上高50%に到達 欧州でアサコール、ディフィクリア好調で

公開日時 2023/11/09 04:48
ゼリア新薬の伊部充弘代表取締役社長兼COOは11月8日の2023年度第2四半期決算説明会で、通期の海外売上高が前期比12.7%増の365億円となり、連結売上全体の50%に到達する見通しだと発表した。欧州で自販体制を持つスイスの100%子会社ティロッツ・ファーマによる潰瘍性大腸炎治療薬アサコールや、クロストリジウム・ディフィシルによる感染性腸炎治療薬ディフィクリアの販売が好調に推移しているため。そのうえで、持続的な成長に向けた製品導入に意欲を示し、「得意分野の消化管領域を中心に、そことシナジーを出せるような領域も含めて、幾つか絞りながら検討しているところだ」と述べた。

◎23年度上期 医薬品事業は11.1%増の239億円 

23年度上期業績は売上高が前年同期比8.8%増の366.78億円、営業利益は9.6%減の53.27億円だった。医療用医薬品事業の売上高は11.1%増の239.00億円となった。このうち最主力品のアサコールの売上は2.2%増の100.97億円。国内では薬価改定の影響を受けるとともに、他社の経口メサラジン(5-ASA)製剤や後発品などとの競合により苦戦しているが、ティロッツ社によるイギリス、ドイツなどでの高用量製剤(1600㎎錠)の販売が好調という。

ディフィクリアの売上は68.0%増の65.45億円と大きく伸長。2020 年11月にティロッツ社がアステラス製薬の英国子会社から導入し、フランス、イギリスなどでの販売が好調という。日本では、ゼリア新薬が23年4月にアステラスから製造販売承認を承継して販売を開始した(国内販売名:ダフクリア)。

◎伊部社長 ディフィクリアに続く成長ドライバー導入へ「活動を精力的に継続する」

上期の海外売上高は15.5%増の184.40億円となり、連結売上全体の50.3%と50%を超えた。通期では365億円を見込む。23年4月にスタートした第11次中計(23-25年度)では、経営⽬標として連結売上⾼900億円、海外売上⾼⽐率50%以上(450億円以上)を掲げており、伊部社長は「第12次中計に向けて持続的成長を果たすためにも、ディフィクリアに続く成長ドライバーとなり得る製品の導入に向けた活動を精力的に継続していく。また、長期的には自社開発による新薬上市を実現すべくライセンスインをはじめとした研究開発投資を進めていく」と語った。

第11次中計では、国内医療⽤医薬品事業について、機能性ディスペプシア治療薬アコファイドや鉄欠乏性貧血治療薬(静注鉄剤)フェインジェクト、ダフクリアの販売に注力する方針を示している。アコファイドの上期売上は薬価改定の影響を受け微減。20年9月発売のフェインジェクトの上期売上は非開示となっている。

通期業績予想に変更はない。個別製品の売上予想は非開示となっている。

【連結業績 (前年同期比)通期予想(前期比)】
売上高 366億7800万円(8.8%増)730億円(6.8%増)
営業利益 53億2700万円(9.6%減)91億円(0.9%増)
親会社株主帰属純利益 53億9600万円(35.0%増)70億円(13.0%増)

【医療用主要製品売上高・海外含む(前年同期実績)、億円】
アサコール 100.97(98.81)
ディフィクリア 65.45(38.95)
エントコート 24.47(29.35)
アコファイド 15.22(15.41)





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