ノボ ノルディスク RWDとAI活用で新代謝性疾患の新規治療法創出へ 米ヘルステック企業と提携
公開日時 2023/10/04 04:49
デンマークのノボ ノルディスクは10月2日までに、米ヘルステック企業のヴァロ ヘルス(以下、ヴァロ社)と人工知能(AI)を活用することで、心代謝性疾患の新規治療法創出に向けて協働する契約を締結したと発表した。提携には、ヴァロ社の有するリアルワールドデータセットへのアクセスも含まれており、取り組みを通じて、疾患の病態解明などで新たな知見を得て、新薬開発に生かしたい考え。提携は9月25日付。
ヴァロ社は、独自の創薬・開発プラットフォームである「Opal Computational Platform」を有しており、疾患の病態解明から承認に至るまで効率的、かつ統合的なアプローチが可能としている。プラットフォームには、患者のリアルワールドデータに機械学習などAIを活用することで低分子化合物の創薬、創薬・開発プロセスの加速を目的としたプラットフォームも含まれている。プラットフォームを活用し、新薬開発に至る可能性のあるターゲットの特定・検証、さらには特定したターゲットに対する医薬品の候補を早期に特定。開発段階での有効性・安全性の予測にも活用できるとしている。
提携により、ノボは、プラットフォームを活用してヴァロ社が発見・開発を進める心血管疾患を対象とした前臨床創薬プログラム3件のライセンスも取得した。
ヴァロ社は前払金に加え、計6000万米ドルの短期マイルストーン支払金を受け取る予定。また最大11プログラムに対する計27億米ドルまでのマイルストーン支払金に加え、研究開発資金とロイヤルティ支払金を受け取る権利も獲得した。