スズケンは5月31日、連結対象子会社のコラボプレイスを通じ、医療機関・保険薬局・介護従事者向け情報通信機器「コラボモバイル」のサービス提供を開始すると発表した。地域包括ケアシステムの進展を睨み、地域の医療機関、保険薬局と在宅医療や介護連携する介護事業者をデジタルプラットフォームでつなぎ支援する。また、当事者が利用できる情報端末もスマホやタブレット端末など“モバイル化”したことで、当事者同士のユーザビリティを高めたほか、一つのIDで安心・安全にワンストップのサービスを利用できる環境を整えた。

◎デバイス環境が整備されていない医療・介護現場の利用想定　スマホ、タブレット端末で

同社は、これまでも各種ヘルステック企業と協業し、医療機関、保険薬局、介護従事者がワンストップでデジタルヘルスサービスを利用できる総合ポータルサイト「コラボポータル」を開発、普及してきた。今回、新たにサービス提供する「コラボモバイル」は、従来のコンセプトを活かしながらも、デバイス環境が整備されていない患者宅や外部の訪問先での利用を想定し、通常の情報端末であるPC以外に、スマホやタブレット端末での使用を想定した仕様を新たに追加した。

◎「コラボモバイル」搭載機能　スズケングループの営業担当者やＭＲとのチャット機能も

「コラボモバイル」に搭載される機能は、①納品予定お知らせサービス、②MCS（メディカルケアステーション）、③チャットを活用した問い合わせ機能、④制度、行政、ＤＩ、セミナーなどの情報提供、⑤発注在庫管理や患者接点創出等の外部企業サービス―を標準搭載している。このうちチャット機能には、スズケングループの営業担当者や製薬企業のＭＲなどと接点を持つ機能も含まれている。

サービス開発に際しては、同社グループの保険薬局・介護事業を中心に、医療・介護現場で求められる機能の実装をはじめ、 医療情報システムへのアクセス管理や情報セキュリティ対策などの検証を行った。同社は6月1日から「コラボモバイル」のレンタルサービスを開始する。通話やインターネット通信に関するシンプルな契約プランを用意したほか、24 時間365日の紛失・故障・問合せサポート窓口による情報漏えいリスクの軽減にも努める方針だ。