メディパルと三菱倉庫 医薬品流通過程の温度情報の可視化で実証実験へ
公開日時 2023/01/27 04:49
メディパルホールディングスと三菱倉庫は1月26日、両社のノウハウを活用・融合し、医療用医薬品のサプライチェーン全体における温度情報の可視化に向けた実証実験を実施することで合意したと発表した。
医薬品流通では、2018年12月に医薬品のGDPガイドラインが発出され、製薬企業の工場から医療機関に届くまでの流通経路での高いレベルの管理が強く求められた。特に温度管理に関しては、全ての過程においてモニタリングを行い、品質を担保する必要がある。
今回の実証実験では、医薬品卸から医療機関まで、厳格な温度管理が必要な保冷医薬品の温度情報を可視化し、三菱倉庫が構築した製薬企業から医薬品卸までのデータプラットフォーム「ML Chain」との連携を目指した実証実験を行う。
メディパルは現在、保冷医薬品の配送において、温度ロガーを付けた特殊な保冷箱を使用している。今回の実証実験では、保冷箱に取り付けられた温度ロガーにより取得する配送時の温度情報を「ML Chain」に送信する仕組みを構築する予定。
両社は、「これまで培ってきたGDP対応の経験やノウハウを活用して、製薬企業の工場出荷時の『医薬品の完全性』をそのまま維持・担保するとともに、医療関係者や製薬企業に対して高品質な医薬品物流サービスを提供できるよう、協力して取り組む」としている。