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第一三共 自社創製の再発又は難治性ATLL治療薬・エザルミア錠を発売

公開日時 2022/12/21 04:51
第一三共は12月20日、再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)治療薬・エザルミア錠50mg、同100mg(一般名:バレメトスタットトシル酸塩)を発売した。自社創製のEZH1/2阻害薬で、世界で初めての発売となった。通常、成人にはバレメトスタットとして200mgを1日1回空腹時に経口投与で用いるが、患者の状態により適宜減量する。薬価は50mg1錠6267.70円、100mg1錠1万2017.00円(1日薬価:2万4034.00円)。

EZH1及びEZH2は多くの血液がんで発現しているヒストンメチル化酵素で、がん抑制遺伝子の不活性化に関係している。同剤はエピジェネティクス(DNA配列の変化を伴わない遺伝子発現変化を誘導する分子メカニズム)領域の低分子医薬品。EZH1/2のメチル化活性を阻害することでアポトーシスを誘導することなどにより、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。

中医協資料によると、市場予測は3年後のピーク時で投与患者数101人、販売金額5.5億円。

同社は、「再発又は難治性のATLL治療における新たな選択肢を提供することで、患者さんに貢献していく」としている。

ATLLは、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)の感染が原因で発症する疾患で、日本に多い造血器腫瘍の一種。年間新規患者数は、世界で約3000人、日本は約1000人と推定されており、日本での年間死亡者数は約1000 人といわれている。ATLLの発症予防法や有効な治療法は十分ではなく、予後不良な疾患として知られている。
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