GSK 小児用ヌーカラ皮下注を発売 6~11歳の小児重症喘息に対する抗IL-5抗体薬
公開日時 2022/11/22 04:48
グラクソ・スミスクラインは11月21日、6~11歳の小児重症喘息に対する抗インターロイキン-5(IL-5)抗体薬の小児用ヌーカラ皮下注40mgシリンジ(一般名:メポリズマブ(遺伝子組換え))を発売した。同剤は液剤のため、凍結乾燥製剤投与時における溶解、薬液の計量・採取の操作が不要で、医療従事者の負担軽減が期待される。また、保護者による在宅自己注射ができ、通院負担の軽減も期待できる。
薬価は6万8964 円。効能・効果は「気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)」。用法・用量は「通常、6歳以上12歳未満の小児にはメポリズマブ(遺伝子組換え)として1回40mgを4週間ごとに皮下に注射する」。
重症喘息患者では、好酸球(白血球の一種)の産生亢進が肺の炎症を引き起こし、気道に影響を与え、呼吸を制限し、喘息発作の頻度を増加させることが明らかになっている。IL-5は好酸球の増殖、活性化および生存を促進する主要因子で、骨髄から肺への好酸球の遊走にも深く関与している。研究の結果、重症喘息患者の約60%に好酸球性の気道炎症が認められていることが示唆されている。
ヌーカラは、IL-5が好酸球の表面にあるIL-5受容体に結合することを阻害するモノクローナル抗体。IL-5の結合を阻害することにより、血中、組織、喀痰に含まれる好酸球数を減少させる。