日本製薬工業協会（製薬協）は７月22日、来週27日に予定していた岡田安史会長の記者会見を延期すると発表した。開催は８月下旬以降を想定しているという。延期の理由について製薬協広報部は、「昨年９月に厚労省が公表した医薬品産業ビジョン2021以降、外部環境の変化が大きい」と説明。「製薬協の提言内容に係る外部環境の変化の見極めが必要であると判断した」ことなどから延期を決定したとしている。

製薬協は、政策提言の柱の一つに薬価制度を据える。今年６月に開かれた、革新的医薬品等創出のための官民対話では、後藤厚労相が「医薬品の迅速かつ安定的な供給のための流通・薬価制度に関する有識者検討会」を立ち上げることを表明。７月には、厚労省に医薬産業振興・医療情報審議官が新設された。さらに、先週21日には、薬価流通政策研究会・くすり未来塾が購入価償還制度や医薬品卸などへの一定のマージンの導入を提案するなど、動きが活発化している。