富士通とセールスフォース ヘルスケア領域のソリューション創出で協業 2023年度の実用化を目指す
公開日時 2022/06/23 04:50
富士通とセールスフォース・ジャパンは6月21日、ヘルスケア領域におけるソリューション創出に向けた協業で合意した。第1弾として2023年度の実用化を目指し、保険会社向けデジタルソリューションを共同開発する。さらに富士通は、保険会社、医療機関、製薬企業、医療機器メーカー等と連携し、幅広いデータを最新のデジタル技術で利活用できるデジタルヘルスエコシステムを構築する計画。一方、セールスフォースも同社の強みであるCRMのノウハウを活かして「Connected Healthcare(つながるヘルスケア)」の実現を目指す方針だ。
両社は、保険会社や医療機関から提供された医療や健康データをもとに、AI(人工知能)で個人の疾病リスクなどを予測し、最適化された保険商品の開発を支援する。加えて、保険業務全体のビジネスプロセスの最適化を目指す。これにより保険会社は、加入希望者に最適な保険商品を提供でするだけでなく、パーソナルデータを活用することで、予防・診断・治療・予後までをトータルでカバーした新しい保険モデルを創出できる。
今回の協業で富士通は、医療機関等と連携し、電子カルテ上の医療データを本人同意に基づき活用可能にする仕組みを実現する。また、高度なコンピューティング技術とAIなどのソフトウェア技術を誰もが利用できる「Fujitsu Computing as a Service (CaaS)」を活用し、特定疾病の予兆を検知する独自分析、パーソナライズ化されたヘルスケアサービスを開発する。
一方のセールスフォース・ジャパンは、患者の医療データを包括的に統合し、一元管理して分析することで、ペイシェントジャーニーを可視化。患者中心のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現する具体的には、患者中心のDXの軸となる医療業界に特化したCRM「Health Cloud」、外部データの統合を担う「MuleSoft」、患者データの分析を担う「Tableau」などの製品群を活用する。