参天製薬は５月17日、黒川明取締役会長が代表取締役会長に復帰するトップ人事を内定したと発表した。６月開催の定時株主総会とその後の取締役会での承認を経て正式決定する。黒川氏は今年４月１日付で代表権のない会長となったが、正式決定すれば、３か月ほどで代表権のある立場に復帰することになる。同社で現在、代表権を有しているのは、谷内樹生・代表取締役社長兼CEO、伊藤毅・代表取締役副社長兼日本事業統括兼眼科事業部長――の２人。

黒川氏は同社のグローバル化をけん引してきた。同社は今回のトップ人事について、「当社を取り巻く厳しい事業環境を鑑み、取締役会としてより大局観を持った執行強化を図るため」と説明。決定権に大きく影響する代表権を持つ者同士で連携しながら、それぞれの強みを生かしつつ、スピード感をもって意思決定していくことになる。