MSD 新型コロナ治療薬・ラゲブリオ 3月までに80万人分納入へ オミクロン株急拡大で増産急ぐ
公開日時 2022/02/15 04:50
MSDは2月14日、経口新型コロナ治療薬・ラゲブリオについて、3月までに累計80万人分を政府に納入する予定だと発表した。オミクロン株が急拡大するなかで、日本政府からの要請もあり、工場をフル稼働。予定を前倒しし、当初の3月までに60万人分を納入する予定から増産する。
同社はラゲブリオカプセル200mg(一般名:モルヌピラビル)について、日本政府と160万人分を納入することで合意。特例承認翌日に当たる昨年12月25日から供給を開始した。12月中に20万人分を納品。当初は2月、3月に各20万人分、4月以降に100万人分を供給する予定だったが、増産により1月に5万人分を納品した。さらに、2月に22万人分、3月に33万人分を納入するメドが立ったとしている。
同社のカイル・タトル社長は、「オミクロン株が日本全国でまん延する中、治療薬に対する需要が急速に高まっている。当社は、政府の要請に応え、ラゲブリオを1日も早く患者さんにお届けするために、工場をフル稼働し全社一丸となってラゲブリオの増産に努めた」とコメントした。さらなる前倒しに取り組む意向も示すとともに、「今後もラゲブリオを安定的に提供できるよう日本政府、厚生労働省、医療関係者と緊密に連携をとり、日本の患者さんのために貢献していく」としている。