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英NICE HTAでリアルワールドエビデンスを重視へ 患者の迅速な治療アクセスを確保

公開日時 2022/01/25 04:51
英国立医療技術評価研究所(NICE)は1月20日、医療技術評価(HTA)についてリアルワールドエビデンス(RWE)を重視するなど、評価方法を変更すると発表した。小児疾患や希少疾患、革新的新薬などにRWEを活用することで、柔軟性を高める。革新的新薬をはじめ、ヘルスケア分野での技術革新が大きいなかで、迅速な対応を可能にすることで、患者の治療法への迅速なアクセスと公平性を確保したい考え。NICEは、2月から新たな評価法を用いる方針。

今回の変更は、医療技術の進歩を背景に、患者が新規医療技術を活用した治療法に迅速にアクセスできることを目的としている。1月19日の理事会で承認された。

NICEのGillian Leng専務理事はNICEのビジョンについて、「価値あるエビデンスに基づき、革新的な治療薬、医療機器および診断薬への患者のアクセスを提供する最前線に存在している」と説明。そのうえで、今回の改定を通じ、「現在および将来の我々の評価に確固たる基盤を提供する。また、我々に迅速かつ独立した医療技術の評価方法を導く」と述べた。
さらに、「ゆくゆくは、NICEは、評価の方法やプロセスをもっとモジュラー(組み立て式)なアプローチを採用することになろう。ヘルスケア分野は今後も進化し続ける。最新技術の維持を確実にするため、我々は将来の方法やプロセスをより敏捷に、反応よく、モニターし、レビューしかつ改善させる」とコメントした。

◎非常に稀な希少疾患にも対応

主な変更点は以下の通り。

▽臨床的ベネフィットは、終末期で使用されている治療法ではなく、最重症期の治療法に平等にアクセスできるような場面に重点を置いて評価する

▽臨床エビデンスへの新規アプローチとして、RWEの活用を拡大し、改善する。小児疾患や希少疾患、治療薬が革新的である場合や複雑である場合など、エビデンスが十分に構築することが難しい場合は、NICEの柔軟性を高めることを可能にする。NICEの委員会に不確実性を適切に検討し、患者やNHSに対するリスク管理を認める。また、価値あるイノベーションへの不適切な障害の発生を防ぐ

▽NICEが高度特殊技術(HST)プログラムの下で評価する、非常に稀な希少疾患の治療法について明確なビジョン、原則および開発過程基準を採用する。治療法への効率性、予見性および明確性を改善することで、平等なアクセス確保を目指す

▽NHSの患者に治療を受けられ、その有効性のデータを収集できるように商業的アクセスもしくは管理アクセスの提案についてNHS England、NHS Improvementおよび企業と早期に協議する。NICEの委員会が管理アクセスプログラムを推奨できる環境について透明性を高める
 
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