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武田薬品 ノババックスの新型コロナワクチン候補を承認申請 国内工場で生産

公開日時 2021/12/17 04:49
武田薬品は12月16日、提携先の米国ノババックス社が開発した新型コロナウイルス感染症ワクチン候補・TAK-019(開発コード、海外の開発コード:NVX-CoV2373)について日本で承認申請したと発表した。同社は、特例承認はを求めていないとしている。ノババックスから技術移管を受けて、山口県光市の自社工場で、国内向けワクチンを生産する。

今回の申請は、現在実施中の同ワクチンの免疫原性および安全性を評価する国内臨床第1/2相試験の成績と、ノババックスが実施した英国、米国、メキシコで実施した2つの臨床ピボタル第3相試験を含む、5万人以上の被験者を登録したグローバル臨床試験の成績が含まれる。国内試験は20歳以上の日本人成人を被験者とし、グローバル試験は18歳以上の被験者が含まれる。

国内試験の中間成績では、健康な日本人成人を対象に、0.5mLを21日間隔で2回投与することにより、SARS-CoV-2に対する「強固な免疫反応」が誘導されることが示されたとしている。安全性は、重篤な有害事象は認められず、忍容性も良好だったという。これらの結果は、今までに報告されたグローバル試験の結果と同様だった。

同ワクチン候補は組換えタンパクワクチン。日本政府はこれまでに、薬事承認を前提に、早ければ2022年初頭から概ね1年間で、1億5000万回分の供給を受ける契約を武田薬品と締結している。武田薬品も今回の申請にあたり、「22年初頭からの供給開始を目指す」としている。なお、武田薬品は厚生労働省のワクチン生産体制等緊急整備事業と日本医療研究開発機構(AMED)のワクチン開発推進事業により、ノババックスの同ワクチン候補を日本国内で生産するための技術移転、生産設備の整備、供給、研究開発に係る助成を受けている。

日本ワクチン事業部の今川昌之事業部長は、「安全性と品質は当社の最優先事項であり、当社のワクチンの生産および流通が、可能な限り高い基準を満たすように努める」とコメントしている。

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