日立物流西日本物流センターの火災影響 大原薬品は欠品・欠品予想67品目 あゆみ製薬はカロナール坐剤
公開日時 2021/12/08 04:51
火災を起こした日立物流西日本物流センター(大阪府大阪市此花区)に物流業務を委託している製薬各社の状況が12月7日までに分かってきた。大原薬品は火災に伴う欠品または欠品が予想される医薬品が67品目に及ぶと6日に公表した。あゆみ製薬は、カロナール坐剤100、同坐剤200が一時出荷停止を余儀なくされたとし、きょう12月8日から出荷停止する。帝國製薬は、一部の製剤で出荷調整が出たものの、1週間程度で供給再開できるとしている。
日立物流西日本物流センターの火災は11月29日午前8時50分頃発生したもので、複数の製薬企業が医薬品などの委託保管していたことから、火災に伴う被害と製品の欠品・出荷調整への影響が懸念されていた。
12月7日までに大原薬品は、委託保管していたアムロジピン錠10mg「オーハラ」など21成分29品目が欠品することを公表した。一方、近々欠品が予想される品目として、アムバロ配合錠「オーハラ」など27成分38品目が対象となることを明らかにした。同社は、「東日本物流センターより特約店・代理店様等へ出荷調整をさせていただきながら、欠品品目の供給再開に向けて最大限の生産に努めている」としており、今後の状況についてはホームページに掲載するとしている。
あゆみ製薬は、カロナール坐剤100(包装:50個、200個)、カロナール坐剤200(包装:50個、200個)について、12月8日から一時出荷調整する。帝國製薬は委託保管していた一部製品について1~2日、最大1週間程度の出荷調整を行っている。同社によると、「長期間の出荷調整になるものはいまのところない」という。西日本エリアへ向けての出荷についても、東日本物流センター(埼玉県久喜市)に切換えて、出荷開始するなどの対応を行っている。
日立物流西日本物流センターに製品を委託保管していた杏林製薬と同社子会社のキョーリンリメディオは、11月30日時点で「現在把握している在庫の保管状況から、製品供給には大きな影響はないと考えている」と公表した。製品出荷は東日本の物流拠点である杏林製薬 東日本配送センター(日立物流東日本 第二メディカル物流センター内)から出荷するなどの対応を行っている。