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大塚製薬工場と富士通 患者の低栄養リスク予測でAIモデル構築へ 国がん、長寿医療センターと連携

公開日時 2021/08/25 04:51
大塚製薬工場と富士通は8月24日、国立がん研究センター、国立長寿医療研究センターと連携して患者の低栄養リスクを予測するAIサービスを構築するための探索的な共同研究を開始したと発表した。国立がん研究センター東病院の電子カルテシステムに蓄積された、がん患者1万人分の診療データを用いて、低栄養リスクの早期予測モデルを構築する。診療情報はすべて匿名化され、AIで分析する。共同研究期間は2022年3月末を予定している。

がん患者の栄養状態は病状の進行や治療内容により変化する。栄養状態の悪化を防ぎながら治療を継続するためには、的確なタイミングでの介入が重要で、そのための予測モデルに基づく適切な臨床栄養管理の確立が求められていた。

今回の共同研究で大塚製薬工場は、臨床検査値や治療情報などの診療データ分析により、患者の低栄養を引き起こす因子を絞り込み、低栄養リスクを早期に予測するAIモデルの構築・検証を行う。一方、富士通は医療データを利活用するためのICTを用いた診療データの分析支援を担う。このほか国立がん研究センターは予測モデルの構築・検証に必要となる匿名化された診療データおよびがん治療の医学的知見を提供。国立長寿医療研究センターは低栄養判定の知見を提供する。

両社は、今回の共同研究で得られたAI予測モデルを全国の医療機関に普及させるほか、将来的には、低栄養リスクの高い患者さんへの早期栄養介入につなげ、治療効果の向上に寄与することを目指す方針だ。

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