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アステラス製薬 Rx+事業で初の本格的な事業化 医療機器メーカーと共同開発のAI活用プログラムを商業化

公開日時 2021/07/19 04:51
アステラス製薬は7月16日、医療機器メーカーのエムハート(本社:岩手県盛岡市)と共同開発したプログラムの商業化を15日から開始したと発表した。共同開発したプログラムは、ホルタ解析装置用プログラム「マイホルターⅡ」。プログラムを実装した心電図解析サービスを、エムハートが医療関係者に提供する。同社は、プログラムの精度検証や薬事対応に向けた必要事項の検討などを担い、実用化につなげた。同社は、医療技術と異分野の技術との融合で新たなビジネスを創出する「Rx+事業」に注力してきたが、同事業で初の本格的な事業化となる。

同社は2018年にRX+事業部を創設。医療用医薬品事業で培った知見を活かし、異分野と融合させることで、医療用医薬品の枠を超えた新たなソリューションの創出に力を入れてきた。「マイホルターII」の共同開発でも、医療用医薬品事業で培った薬事関連のノウハウを活かした。プログラムは、厚生労働大臣の登録を受けた認証機関から2021年3月、医療機器プログラム(クラス II)として認証されている。

共同開発したプログラム「マイホルターII」は、ホルター型心電図検査のデータを人工知能(AI)を用いたアルゴリズムにより解析する。効率的かつ高い精度で心電図データの自動解析を行うことができるのが特徴という。ホルター型心電図検査は心房細動の早期診断で有用性が指摘されているが、分析する心拍数が約10万拍となるなど、大量のデータ解析が必要になることや、自動解析の精度が課題として指摘されており、こうした課題を解決することが期待される。

両社は2019年12月に共同開発を開始。21年5月に日本における独占的ライセンスを付与する契約を結んだ。販売はエムハートが担い、同社は、エムハートがマイホルターIIを実装して提供するクラウド心電図解析サービスの売上の一部を受け取る。医療従事者への情報提供活動などにも、アステラス製薬のMRは関与しない。


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