ギリアド JAK阻害剤・フィルゴチニブ 潰瘍性大腸炎の適応追加で一変申請 エーザイと情報提供活動
公開日時 2021/04/26 04:50
ギリアド・サイエンシズとエーザイは4月23日、ギリアドの新規のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤・フィルゴチニブ(一般名)について、「中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎」に関する適応を追加する一変申請を行ったと発表した。国内製造販売承認はギリアドが取得し、販売はエーザイが担当する。また、承認取得後の医療機関等への情報提供活動については、両社が共同で行う予定。
今回の一変申請は、生物学的製剤未使用、または生物学的製剤の使用歴のある、中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎を有する患者を対象としたフィルゴチニブの寛解導入および維持に対する有効性・安全性を評価した無作為化、二重盲検、プラセボ対照第2b/3相試験「SELECTION」に基づくもの。同社によると、フィルゴチニブ1日1回200mg投与の有効性・安全性プロファイルが示され、新たな安全性リスクは確認されなかったという。
同剤は、「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」を効能・効果として、 2020年9月に承認を取得している。 両社は同剤について2019年12月、国内の販売提携契約を締結していた。
潰瘍性大腸炎は、結腸および直腸の粘膜内層の炎症を呈する慢性疾患。近年、有病率は上昇傾向で、国内には約22万人の推定患者がいるとされる。治療を受けていても、便意切迫や、便失禁、反復性の血性下痢のほか、頻回な排便や不眠などを伴う例もみられ、人々の生活の質に大きな影響が及んでいる。