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独BI 研究開発でGoogleと提携 量子コンピューティング活用で創薬を加速

公開日時 2021/01/26 04:51
独・ベーリンガーインゲルハイムはこのほど、医薬品の研究開発で、Google Quantum AIと提携契約を締結したと発表した。分子動力学シミュレーションにおける量子コンピューティングの最先端使用事例の研究、実施を置いた活動を展開する。量子コンピューティングを研究開発の早期段階のシミュレーションなどに活用することで、同社のパイプラインを効果的に活用し、創薬を加速したい考え。同社は、研究開発を含めたデジタルトランスフォーメーションに集中的に投資しており、今回の提携もこの一環。同社は、量子コンピューティングについて、Googleと協業する世界初の製薬企業となる。

量子コンピューティングを活用することで、医薬品研究開発の早期段階で、疾病機序に関連する分子を数多くシミュレーションし、比較することができる。技術の活用により、研究開発の早期段階を加速し、幅広い疾患に対して革新的新薬を生み出す可能性がある。

同社はすでに、学術界や産業界、量子プロバイダから一流の量子コンピューティングエキスパートを採用した専門組織「Quantum Lab」を新設。Quantum LabとGoogle Quantum AIは3年間にわたり、量子コンピューティングの基礎研究などを進める。エキスパートの業務は、主にベーリンガーインゲルハイムのイノベーションユニットおよびIT部門がサポートするという。

同社は、ドラッグデザイやin silicoモデリングの分野について専門知識を有しており、量子コンピュータおよびアルゴリズムの主要開発者の1社であるGoogleの豊富なリソースを融合させることで、これまでの研究開発における課題を解決したい考えだ。

Googleは、量子力学分野で世界のリーディングカンパニーのひとつ。同社は、Googleを提携先として選んだ理由として、最先端のコンピューティングテクノロジーに加え、同社に世界をリードする科学者や研究者がいるという2つの側面を持っているためと説明。同社とのコラボレーションにより、量子科学者とそのチームが協力し、分子動力学を中心に量子コンピューティングを機能させるための基礎研究を行うことができるとしている。

ベーリンガーインゲルハイムのMichel Pairイノベーションユニット担当取締役は、「Googleと共に、 量子コンピューティングをバイオ医薬品の研究開発に応用し、 世界中の患者さんのために医学の進歩に重要な貢献をもたらし続けることを目指す」としている。

Google Quantum AI PartnershipsのMarkus Hoffmann氏は、「基礎研究分野に共同で取り組み、 従来の方式にとらわれることなく、今後10年程度のうちに問題を解決したいとの共通の展望をもって臨む」とコメントしている。

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