小林化工は12月17日、睡眠薬が混入されたイトラコナゾール錠50「MEEK」(ロット番号:T0EG08)を服用していた80代男性患者(中部地方在住)が11月23日に死亡していたと発表した。当該薬剤の服用歴のある患者の死亡はこれで2例目。ただ、男性の主治医の見解として、「傾眠の症状を生じた」としながらも「死亡との因果関係が認められることは低い」ことも公表した。
今回問題となっている睡眠剤が混入された経口抗真菌剤・イトラコナゾール錠50「MEEK」(ロット番号:T0EG08)は、2020年9月28日から12月3日までに出荷された包装規格100錠(PTP)、出荷数量は929箱。
同社の発表によると、現在までに把握している事実として、死亡した80代男性患者は睡眠剤混入のイトラコナゾール錠50「MEEK」を服用することによって「傾眠の症状を生じたことがあった」との主治医の見解を示した。また、「患者の原疾患等の諸事情を勘案すると、本製剤の服用と患者の死亡との因果関係が認められる可能性は低い」としている。同社としては、当該薬剤の服用患者であるという事実を重く受け止め公表に至ったとの経緯を説明した。
同社は「引き続き、患者の主治医から更なる情報提供を受けるなどして、本製剤と本患者様の死亡の因果関係について詳細な調査を早急に進めていく」とした。
◎健康被害は157件、自動車等事故20件、救急搬送・入院は35件
なお、睡眠薬が混入されたイトラコナゾール錠50「MEEK」(ロット番号:T0EG08)を服用した患者の健康被害状況は、12月17日午前零時段階で157件、自動車等による事故20件、救急搬送・入院(退院含む)は35件となった。
※本記事は「速報」として12月17日17時55分に配信したものです。