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UCBジャパン・菊池社長 MR300人体制で10月から自販スタート Patient Valueをもっと突き詰めたい
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UCBジャパン・菊池社長 MR300人体制で10月から自販スタート Patient Valueをもっと突き詰めたい
公開日時 2020/10/02 04:52
ユーシービー
UCB
菊池加奈子
オムニチャネル
イーケプラ
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ユーシービージャパンは10月1日から抗てんかん薬・イーケプラの自販を開始した。初期のMRは300人弱。このための営業体制の増強も行った。菊池加奈子社長は本誌とのインタビューに応じ、MRとデジタルを融合させた「オムニチャネル型」の活動を目指す方針を明らかにした。また同社が進める患者中心の医療を実現するための活動に注力する姿勢を示し、「ペイシェント・エクスペリエンス」の向上に貢献できる製薬企業を目指す姿勢を鮮明にした。
菊池社長は2018年5月にユーシービージャパンの代表取締役社長に就任した。日本法人が1988年に設立されて30年目という節目だったことから、「私自身も会社の歴史を紐解く良い機会になった」と語ってくれた。10月からの自販体制について菊池社長は、「この間、イーケプラを成長させて頂いた大塚製薬には厚く感謝を申し上げたい。同時に、イーケプラの承継が我々にとって終わりではなく、始まりであるとの想いを強くしている」と強調した。
◎オムニチャネル型の情報提供活動を想定
自販の要であるMRはトータル300人弱でのスタートとなる。菊池社長は、「もともとデジタルツールを活用したマルチチャネル型プロモーションを目指す矢先だったので、MR数的には当初の計画通り」と強調。「これからの時代に即したビジネスに人的投資を行うことはベルギー本社とも合意しているので、かなりのスピードでケイパビリティをあげる採用は引き続き行っていきたい」と述べた。
今後の情報提供活動については、「これからは本当の意味でのオムニチャネル活動をしないと意味がない。セグメントを切って、こういうステージの先生方にはこういうメッセージを送ると切り分けができるのがデジタルの良さだ」と指摘する。加えて、「医師だけでなく患者さんもそこにいけば必要な情報をワンストップで収集できるというようなプラットフォームを構築したい」と述べた。すでにグローバルでは、コールセンターとデジタルを組み合わせたプラットフォームが運用されているという。こうしたイメージも取り入れたい考え。
◎神経疾患と免疫炎症の二つの柱を強固なものに 神経変性など希少疾患にも力を入れる
一方、新薬の中期的な展望について菊池社長は、「まずは神経疾患と免疫炎症の二つの柱を強固なものにし続ける。そのほかには神経変性などの希少疾病にも力を入れている」と強調した。同社には重症筋無力症にはZilucoplanという薬剤がある。これはユーシービーが最近買収したRa Pharmaceuticalsのもの。このほかRozanolixizumab(UCB7665)があり、適応症の拡大なども期待される。さらにBimekizumab(UCB4940)が乾癬で非常に良い臨床試験結果が出ており、大型化が期待されるところだ。同社の新薬は適応症拡大を含めると毎年1製品は上市されると見込んでいる。菊池社長は、「特に希少疾患のコンパウンドは次々適応拡大することになるので、戦略もその都度追加される。ここへの期待感は非常に高いものがある」と語ってくれた。
◎「ペイシェント・エクスペリエンス」向上に貢献
菊池社長はまた、ペイシェント・エクスペリエンスを向上させることの重要性を唱えた。ユーシービーでは、①患者さんのエクスペリエンスは向上したか、②患者さんの生活がこの薬剤によって向上したか、③届けるべき患者さんに全部届いている-。この3つのペイシェント・バリュー・アンビション(Patient Value Ambition)と呼ぶ指標に照らして、その達成度を目標としている。菊池社長は、「患者さんにバリューを届ける製品を創り続けていけばファイナンシャルはついてくるという考え方だ」と述べ、「どうパフォーマンスを示していくか、すごく頑張らなきゃいけないと思う」と強調した。
菊池社長はインタビューの最後に、「我々はペイシェントバリューをもっと突き詰めて考えないといけない。病気を持ちながら患者さんが日常生活でやりたいことができる環境づくりをサポートすることが究極のゴールだと思う。そこにいかに貢献できるかが大切だ」と語ってくれた。
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