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AD/HD治療薬・アトモキセチン製剤 5社で自主回収 暫定管理値超えるニトロソアミン類を検出

公開日時 2025/10/21 04:51
ヴィアトリス・ヘルスケア、第一三共エスファ、高田製薬、東和薬品、ニプロの5社は10月20日、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)を効能・効果とするアトモキセチン製剤について、暫定管理値を超えるニトロソアミン類(N-ニトロソアトモキセチン)が検出されたため、対象ロットの製品の自主回収(クラスII)を開始した。5社とも、これまでにN-ニトロソアトモキセチンに関連する発がん性を示唆する事象や重篤な健康被害等の報告は「認められていない」としている。ニトロソアミン類は、長期間にわたって許容範囲を超えて摂取した場合、発がんリスクを高める可能性が指摘されている。

PMDAホームページの中の、医薬品へのニトロソアミン類の混入について製造販売業者が医療機関等へ情報提供するために作成した情報提供文書を掲載するページが、20日付で更新された。

自主回収する製品は、ヴィアトリス・ヘルスケアは、▽アトモキセチンカプセル5mg「VTRS」(対象ロット番号:A015AH4)、▽アトモキセチンカプセル10mg「VTRS」(対象ロット番号:A013AG2、A015AH4、 A016AH9)、▽アトモキセチンカプセル25mg「VTRS」(対象ロット番号:A016AFC)、▽アトモキセチンカプセル40mg「VTRS」(対象ロット番号:A083AFB、A084AFB、A085AFC、A086AFC、A087AFC、A088AG1、A089AG2、A090AG2、A091AG2、A092AG2、A093AG4、A101AGB、A102AGC、 A103AGC、A104AH2、A105AH2、A106AH3、A107AH3、A108AH5、A109AH5)――。

第一三共エスファは、アトモキセチン錠5mg「DSEP」(対象ロット番号:B0024、B0034、B0036)。

高田製薬は、▽アトモキセチン錠5mg「タカタ」(対象ロット番号:Z003、Z007、Z008、Z009、Z010、A001、A003)、▽アトモキセチン錠10mg「タカタ」(対象ロット番号:Z001、A001、A002、A003)、▽アトモキセチン錠25mg「タカタ」(対象ロット番号:Z001、A001、A002、A003)、▽アトモキセチン錠40mg「タカタ」(対象ロット番号:(Z001、Z002、Z003、Z004、Z005、Z006、A001、A002、A003)――。

東和薬品は、▽アトモキセチン錠5mg「トーワ」(対象ロット番号:B0113、B0118)、▽アトモキセチン錠10mg「トーワ」(対象ロット番号:B0118)――。

ニプロは、▽アトモキセチン錠5mg「ニプロ」(製造番号:22S121、22S131)、▽アトモキセチン錠10mg「ニプロ」(製造番号:22S071、22S072)――。

厚労省は2021年10月に、医薬品中のニトロソアミン類の混入を低減・管理するために、製造販売業者に対しニトロソアミン類の混入リスクに関する自主点検を行うよう指示した。

アトモキセチン製剤については、24年9月2日付で厚労省から事務連絡が発出され、有効期限内の全ロットについて、N-ニトロソアトモキセチンの含有量を分析することになった。25年6月2日付事務連絡にて、リスク管理措置を講じるまでに時間を要し、供給が途絶えるリスクがある医薬品については、厚労省と協議した上で、欧州規制当局より示されている暫定的な管理値を設定するアプローチに基づき、暫定管理値を設定して対応することが可能とされた。

各社が対象製品のニトロソアミン類(N-ニトロソアトモキセチン)を測定する試験系を確立し、実測したところ、暫定管理値を超える値のロットを自主回収することになった。
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