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JCR 血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤「JR-141」を承認申請 先駆け指定品目

公開日時 2020/09/30 04:50
JCRファーマは9月29日、血液脳関門通過技術を適用したムコ多糖症II型(ハンター症候群)治療酵素製剤・パビナフスプアルファ(遺伝子組換え)(一般名、開発コード:JR-141)について、日本で承認申請したと発表した。同剤は2018年3月に、厚労省から、先駆け審査の対象品目に指定されている。

ムコ多糖症II型はライソゾーム病の一種で、ムコ多糖を体内で分解する酵素の欠損により発症するX染色体連鎖劣性遺伝性疾患。同社によると、国内患者数は約 250 人。幅広い症状があるなか、既存の治療酵素製剤は血液脳関門(BBB)を通過できないため、脳内で薬効を発揮できず、中枢神経症状に対し効果が期待できないことが大きな課題となっている。

同剤はマンノース6リン酸受容体を介した作用に加え、同社独自のBBB通過技術である「J Brain Cargo」によりトランスフェリン受容体を介してBBBを通過させることで、中枢神経症状に対する作用が期待される薬剤。

JR-141を52週間投与した国内臨床第3相試験では、主要評価項目とした中枢神経症状に対する有効性評価の代替指標である脳脊髄液中のヘパラン硫酸濃度が全症例で減少し、主要目的を達成した。安全性は、「臨床上問題となるような重要な有害事象は認められなかった」という。
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