血友病用薬イデルビオン 投与間隔が長くてもコントロール可能に CSLセミナー
公開日時 2020/09/14 04:50
CSLベーリングは9月10日、プレスセミナー「血友病ケアとイデルビオン~血友病Bにおける補充療法の意義と投与間隔の新たな選択肢」を開催した。血友病専門医の東京医科大病院臨床検査医学科の天野景裕教授は「イデルビオン静注用(一般名:アルブトレペノナコグ アルファ(遺伝子組換え))は、21日に1回投与でも7%のトラフ値(最低の薬物濃度)を保ち出血ゼロを達成するため、投与間隔が長くてもコントロールが期待できる薬剤」と紹介した。
イデルビオンは、遺伝子組換えヒト血液凝固第Ⅸ因子に遺伝子組換えヒトアルブミンを融合させた半減期延長型の血友病B治療薬。定期補充療法における投与間隔の延長を目的として、イデルビオン静注用3500は8月に日本で初めて21日間隔投与が薬事承認された。
天野教授は、「血友病患者のQOL向上には、出血と関節障害を防ぐことが必要であり、定期補充療法の実施が重要になる。イデルビオンは、21日に1回投与でも7%のトラフ値を保って出血ゼロを達成するため、投与間隔が長くてもコントロールが期待できる薬剤」と指摘した。さらに「イデルビオンは投与間隔が調整できるため、患者の活動や生活の状況に合わせた個別化治療ができ、患者の治療負担の軽減を目指すことが期待できる。患者の活動や生活の状況に合わせた個別化治療ができ、患者の治療負担の軽減を目指すことが期待できる」と述べた。