武田薬品 後天性血友病A治療薬・オビザー静注用を発売
公開日時 2024/06/11 04:50
武田薬品は6月10日、遺伝子組み換えブタ血液凝固第VIII因子製剤・オビザー静注用500(一般名:スソクトコグ アルファ(遺伝子組み換え))を発売した。効能・効果は「後天性血友病A患者における出血抑制」。後天性血友病A(AHA)に対して現在、主にバイパス製剤が使用されているが、オビザーは直接第VIII因子を補充する。中医協資料によると、2年後のピーク時で投与患者数5人、販売金額7400万円。
AHAは、正常な第VIII因子遺伝子を有する患者に凝血促進作用の機能的欠損を引き起こす、ヒト血液凝固第VIII因子(hFVIII)に対するインヒビターの出現に起因する稀な出血性疾患。臨床症状は重度であることが多く、解剖学的に多様で、死亡率は28%に達する。
同社のR&D Japanリージョンヘッドの梶井靖氏は、「AHAは重篤な出血症状を呈し、生命予後は良好とは言えない難治性の出血性疾患。オビザーが新しい治療選択肢として承認され、AHAの患者さんに貢献できることを誇りに思っている」と話している。