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仏サノフィ ケブザラ 新型コロナ重症患者対象の日本含むフェーズ3 主要評価項目達成できず

公開日時 2020/09/03 04:53
仏サノフィは現地時間の9月1日、IL-6阻害薬・ケブザラ(一般名:サリルマブ)について、重症の新型コロナウイルス感染症患者を対象に、日本を含む国際共同第3相臨床試験で主要評価項目を達成しなかったと発表した。

試験は、入院する新型コロナ重症患者420人を対象に実施。通常治療に加え、ケブザラ、もしくはプラセボを投与した。ケブザラ200mg群161例、ケブザラ400mg群173例、プラセボ群86例にわけ、有効性・安全性を検討した。

その結果、入院期間の短縮や、7カテゴリーで示す臨床状態の2ポイント以上の改善の時間について、「統計学的な有意差は認められなかったが、数値の減少傾向は確認された」としている。入院期間は、有意差はないものの、2~3日短縮する傾向が認められた。

重大な有害事象の発生率は、ケブザラ群で26~29%、プラセボ群で24%だった。致死的有害事象は3つの治療群ともに、約10%。新型コロナによる肺炎を含む感染症は、ケブザラ群で11~13%、プラセボ群で12%だった。

試験は日本のほか、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、フランス、ドイツ、イスラエル、イタリア、ロシア、スペインで実施された。同剤は、米国で実施した第3相臨床試験でも主要評価項目を達成できなかった。

IL-6は、重症新型コロナ患者で発症する急性呼吸窮迫症候群(ARDS)において、重要な役割を示すことがわかっており、有用性が期待されていた。ただ、抗 IL-6 受容体抗体製剤のアクテムラ(一般名:トシリズマブ)はすでに臨床第3相試験で、主要評価項目を達成できなかったことが報告されている。

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