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Welby・五百川氏 「Welbyマイカルテ for Oncology」12月上市を報告 ePRO活用

公開日時 2019/10/09 03:51
アフラック生命保険とWelby共催による「Patient Centric Seminar 2019 Autumn」が10月8日、東京都内で開催された。Welbyの五百川彰仁氏は、同社の新サービスとして「Welbyマイカルテ for Oncology」を12月に上市する方針を明らかにした。同社がオンコロジーを対象に開発したPatient Support Program(PSP)を用い、がん治療中の患者と医療者のギャップを埋める取り組みを行う。ePRO(electronic Patient-Reported Outcome)を活用することで、患者から発せられる症状やQOLなどを踏まえた治療アウトカムの最大化や患者満足度の向上に注力する。

五百川氏は講演で、がん治療における患者と医療者のギャップに触れ、「患者の主観的症状評価に比べ、医療者は過少評価する傾向にある」と指摘した。その上で2017年に開催されたASCOのプレナリーセッションで、デジタルツールによる症状記録とモニタリングが「治療継続期間とOS(全生存期間)を延長させた」との発表内容を紹介した。この発表では、デジタルツールによるPROの可視化が、OSを5.2か月延長している。

加えて、化学療法の継続期間も1.9か月延長したことも報告されている。この発表内容について五百川氏は、有害事象による治療中断を抑制するほか、薬剤の本来のポテンシャルを最大化できるとの期待感を表明した。また、今年のESMOでも、デイリーハイライトの中でPROが紹介され、「PROを重視すべき」との見出しが躍ったことなどを報告した。

◎臨床研究でエビデンス構築 診療の一般化へ

新サービスは、がん腫・薬剤設定とPSPが配信される仕組み。患者は、自身が患っているがんの種類や、心配になった時の相談先、治療薬、治療開始後に気をつける症状、副作用とその対処方法などについて、治療経過ごとに確認する。これにより症状のマネジメントを行うことができ、定期的な症状のチェックなどを行う。このほかに教育的なコンテンツとして、疾患や副作用解説、副作用への対処方法、医師への伝え方などに関する内容を配信することもできる。さらにプレミアオプションとして、eラーニングやコールセンター/チャット等による治療相談受付などについて、製薬企業にも開放していく考えのあることを示した。

今後の取り組みについては、「患者のサービス利用」を第1ステップにあげ、「臨床研究」をステップ2にあげた。すでに今夏から聖マリアンナ医科大学臨床腫瘍学講座で「進行再発胃癌に対するニボルマブ単剤療法のePRO」に関する臨床研究を開始したところ。その他の臨床研究も2020年までに3件を予定しており、エビデンスを構築する。ステップ3では、「医師用Viewer」を通じた診療の一般化を図りたい考えで、がん拠点病院への普及拡大を考えている。
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