中外 患者と医療・介護者との情報共有支援ツール提供開始 リウマチなど3疾患で
公開日時 2019/10/01 03:50
中外製薬は9月30日、関節リウマチ、ループス腎炎、慢性腎臓病(CKD)の3疾患について、 医療・介護従事者と患者との情報共有ツールの提供を開始したと発表した。ツールは、エンブレースの医療・介護専用のSNS「メディカルケアステーション(MCS)」と連動しており、医療従事者と患者が双方向でコミュニケーションをとることを可能にした。医療・介護従事者と患者とのコミュニケーションを円滑にすることで、患者のアドヒアランス向上も期待できるとしている。同社はすでに9月26日からMRを介して医療機関を中心とした情報提供を開始している。
提供するツールでは、患者が体調や気になる症状を入力できる。咳や熱、息苦しさなど、該当する症状をチェック形式で医療・介護従事者に伝えることができるほか、体温の記録など日々の症状の管理もできる。プラットフォームとして活用するMCSは、200以上の地域医師会で採用され、約9万人の医療介護者が利用登録している。
複数の医療機関・介護施設にかかっている患者や、通院頻度が少ない患者など、医療・介護従事者での情報共有が十分でないケースで活用されることで課題解決に貢献することを期待する。
中外製薬とエンブレース社はこれまで、免疫チェックポイント阻害薬・テセントリクや抗がん剤・ゼローダを対象としたアプリの提供を行っているが、今回は治療薬を問わずに利用できる。今後は、骨粗鬆症領域でも提供を予定しているという。