アステラス 米アイオタ社と提携 極小体内埋め込み型医療機器を共同研究開発
公開日時 2019/09/18 03:50
アステラス製薬は9月13日、米アイオタ社と、極小の体内埋め込み型医療機器を用いた新たな生体センシング及び治療手段の実現を目指して共同研究開発契約を締結したと発表した。アンメットメディカルニーズの高い複数の疾患を対象に、埋め込み型医療機器の仕様を検討し、前臨床試験を実施する。
アステラスは医療用医薬品(Rx)事業で培った強みをベースに、最先端の医療技術と異分野の先端技術を融合させて革新的なヘルスケアソリューションを創出する取り組みを進めている。同社では「Rx+事業」と呼称しており、単独で収益を生み出すことを目指している。今回の提携はこの取り組みの一環となる。
アイオタ社はバイオエレクトロニクス分野に特化したスタートアップ企業。電子供給や無線通信手段に用いる独自の技術を持つ。バッテリーやケーブルの搭載が不要で、大きさが数ミリ以下と極めて小さい埋め込み型医療機器を開発している。
従来の埋め込み型医療機器は、電力供給や情報通信のため、サイズの小型化に課題があった。これに対して両社がこれから開発するバッテリーやケーブルの搭載が不要な極小の埋め込み型医療機器は、組織や臓器の状態を診断するこれまでにない生体センシングや、神経や筋肉への電気刺激による治療への応用が期待されているという。