アルフレッサ Lily MedTech社に出資 乳房用超音波画像診断装置の製品化支援
公開日時 2019/09/17 03:50
アルフレッサホールディングスは9月13日、子会社のアルフレッサがベンチャー企業のLily MedTech社(東京都文京区、東志保代表取締役)と資本提携したと発表した。Lily社が実施する第三者割当増資により発行する株式の一部を引き受けた。出資額や持株比率などは開示していない。
Lily社は女性に優しい乳房用超音波画像診断装置の開発を目指すベンチャー企業。同社が開発した「リングエコー」は、東京大医学系研究科・工学系研究科での医用超音波技術をもとにした、リング型超音波振動子を用いた革新的な乳房用超音波画像診断装置。現在の乳がん検診におけるX線マンモグラフィの被ばくリスクや検診の際の圧迫による痛み、乳腺比率の高い女性に対する検査精度低下の課題を解決する医療機器として期待されるという。
アルフレッサグループは現在の中期経営計画で、診断薬、医療機器・医療材料、栄養食品など「メディカル品」への注力を掲げ、コンパニオン診断や遺伝子診断などに係るメディカル品への取り組みを強化している。
同社はLily社への出資について、「リングエコーの製品化は多くの女性が抱える乳がん検診に対する不安を取り除くものと期待している」とし、「アルフレッサはリングエコーの製品化実現を支援し、乳がん検診率の向上による早期発見、早期治療の促進に貢献していく」としている。
Lily社は同日、アルフレッサ、アフラック・ベンチャーズ合同会社、三菱総合研究所などを引当て先とする第三者割当増資を実施し、6日付で総額9.3億円の資金調達を完了したとホームページ上で発表した。