世界の医薬品市場 24年の売上1位はキイトルーダ、170億ドル超に 英調査会社まとめ
公開日時 2019/06/11 03:52
市場調査会社の英国エバリュエート社はこのほど、2024年の世界の医薬品市場予測をまとめた。24年の製品売上1位はがん免疫療法薬で抗PD-1抗体のキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)で、売上は170億ドルに達すると分析した。18年売上は71億9800万ドルのため、24年までの年平均成長率は15.4%になるとしている。同種同効の抗PD-1抗体オプジーボ(ニボルマブ)は24年に売上113億ドルで、売上ランクは4位と予測。18年売上は75億7400万ドルのため、年平均成長率は6.9%としている。
文末の関連ファイルに、24年の世界売上ランクトップ10製品の資料を掲載しました(6月11日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。
24年の世界売上ランクの2位は関節リウマチや乾癬など自己免疫疾患に用いるヒュミラ(アダリムマブ)で、24年売上は124億ドルと予測した。16年に特許切れしたものの、米国でバイオシミラーの上市が困難なこともあって成長を続けており、18年売上は世界売上1位となる204億ドルだった。ただ、24年までにはバイオシミラーや競合品の影響を受けて、年平均成長率はマイナス8.0%になるとしている。
ちなみに、エバリュエート社は米国市場の売上予測も発表している。ヒュミラの24年の米国売上は105億ドル(18年売上136億8500万ドル)と100億ドルの大台を維持し、米国での製品別売上ランクで首位であり続けるとしている。
24年の世界売上の3位は血栓症に用いる抗Xa剤エリキュース(アピキサバン)で、売上は120億ドル(18年売上64億3800万ドル)、年平均成長率は11.0%と分析した。オプジーボまでの上位4製品が24年に100億ドル以上製品となる。
5位~10位は、5位が慢性リンパ性白血病治療薬イムブルビカ(一般名:イブルチニブ、24年売上95億ドル、年平均成長率13.5%)、6位は乳がん治療薬イブランス(パルボシクリブ、91億ドル、14.2%)、7位は多発性骨髄腫治療薬レブラミド(レナリドミド、80億ドル、マイナス3.2%)、8位は乾癬治療薬ステラーラ(ウステキヌマブ、77億ドル、6.7%)、9位は加齢黄斑変性治療薬アイリーア(アフリベルセプト、73億ドル、0.4%)、10位は抗HIV薬ビクタルビ(ビクテグラビルナトリウム/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、69億ドル、34.4%)――。