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ヤクルト本社 カンプトなど4製品は25年3月末に販売中止 残るオペプリムの移管時期は「協議中」

公開日時 2024/11/14 04:50
ヤクルト本社の伊藤淳・医薬事業管理部長は11月13日の2024年度第2四半期決算説明会で、抗悪性腫瘍薬・カンプトなど4製品について25年3月末で販売中止にする方針を明らかにした。これにより、同社が取り扱う医療用医薬品は、副腎癌化学療法薬・副腎皮質ホルモン合成阻害薬・オペプリムのみとなる。ただ、同剤はすでに高田製薬に販売移管する方針を決めており、移管時期については「協議中」とした。

販売中止になるのは、抗悪性腫瘍薬・カンプト、タキソイド系抗悪性腫瘍薬・ドセタキセル「ヤクルト」、高カロリー輸液用微量元素製薬・ボルビックス、同・ボルビサール―の4製品。すでに医療関係者向けの案内は進めているという。

◎エルプラットなど9製品は高田製薬へ順次移管 2製品は24年3月末で販売終了

同社では、医療用医薬品15製品のうち、23年10月にエルプラットやオペプリムなど8製品について、高田製薬への承継・販売移管を発表。その後、抗悪性腫瘍薬・カペシタビン「ヤクルト」も高田製薬への販売移管する製品に加えた。また、骨吸収抑制薬・ゾレドロン酸「ヤクルト」とアロマターゼ阻害薬・レトロゾール「ヤクルト」は24年3月末で販売を終了。販売移管や販売中止が決まっていない医療用医薬品は、今回販売中止を発表した4製品のみとなっていた。

◎開発中の経口HDAC阻害薬・レスミノスタット 国際P2試験が継続中

ヤクルト本社は8製品の承継・販売移管の発表の中で、「開発中の品目を除き、新たな抗がん剤の開発には着手しない」との方針も示している。開発中の品目であるドイツの4SC社から国内権利を獲得した経口HDAC阻害薬・レスミノスタットについては、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)を対象疾患とする国際共同第2相試験が継続中。欧州では4SC社が承認申請をしており、伊藤部長は、「欧州の結果を踏まえて、今後の方針を決定していく」と説明した。

医薬品事業の今後の見通しについては「研究基盤である乳酸菌研究をベースに、マイクロバイオーム領域や医薬部外品、一般用医薬品、サプリメント等の開発に取り組んでいく」としている。
 
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