米FDA 喘息治療薬・Advair初の後発品を承認
公開日時 2019/02/05 03:50
米食品医薬品局(FDA)は1月30日、米Mylan社の喘息治療薬Advair Diskus (フルチカゾン/サルメテロール配合剤)初となるジェネリック医薬品(GE)を承認した。適応は、4歳以上の小児および成人における喘息およびCOPD(慢性閉塞性肺疾患)に伴う気流障害の維持療法ならびに悪化の軽減。
Mylan社は、同剤について、▽フルチカゾン100μg/サルメテロール50μg、▽フルチカゾン250μg/サルメテロール50μg、▽フルチカゾン500μg/サルメテロール50μg―の3規格の承認を取得した。
Advairのような、いわゆる複雑系後発品(Complex Generic Drug)と呼ばれ、デバイス開発の難しさが後発品市場への参入を阻んでいる現状があった。FDAは、Advairの後発品参入を促すために、2013年に生物学的同等性や製剤、機器(吸入器)についてのガイダンスを発行していた。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のJanet Woodcockセンター長は、Advairについて「米国で最も多く処方されている喘息およびCOPD治療用の吸入器のひとつ」として、「同剤に依存する患者にベネフィットをもたらす市場に競争を起こさせる」と期待感を滲ませた。「我々が低価格で高品質の後発品への患者アクセスが高めるよう、長い間取り組んできた一環」とも述べた。
米国心肺血液研究所(NHLBI)によると、米国では喘息患者は2600万人、このうち約700万人は小児だという。
FDAは、複雑薬GEの開発・市場参入の促進については、デバイスのある医薬品だけでなく、経皮吸収剤や局所投与剤(眼科用剤など)に対してすでに27本のガイダンスを発行。製薬企業に対して同分野への積極的参入を促している